ねことじいちゃん ねこまき

ほんわか癒し系ネコ型(ネコ型?)コミックエッセイ・・・かな?
私は、コミックエッセイという本のジャンルは、基本的に「実話であること」が重要だと思っているのですが、その理屈で言うとこのコミックエッセイはコミックエッセイではありません。
でも出版元であるKADOKAWA様がコミックエッセイという分類で出している以上、コミックエッセイなのです。
まあ、堅苦しいお話は置いといて、今回はちょっと番外編ということでも良いかもしれません。それくらい良い本。
内容は猫が多く暮らす島に住んでいるおじいさんとその飼い猫との、のんびりとした、それでいてちょっと切ないお話。
切ないという表現が若干しっくりこないので、のんびりと哀愁漂うお話、に変更させてください。変更しました。
コミックエッセイか否か論争は抜きにして、読み物として面白いです。好きです。
この本の主人公(もしかしたら主人公はおじいさんではなくて猫の方かも)は妻に先立たれたおじいさんですが、時折妻の記憶が蘇ってきます。
あんなことあったな、こんなことあったなって。
男やもめっていうのはどうしても哀愁漂ってしまう気がします。男は弱いですからね。
その点女性は強いですね。元気で明るい。もちろんみんながみんなそうじゃないですけどね。
人間、人生の半分が過ぎるといろいろなことを考えますね。人生について、老後について、死についても。
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暗ぁっ!わたし暗ぁっ!
ちょっとしんみりしてしまったので、閑話休題。
このコミックエッセイ(?)もまた映画化されているんですね。コミックエッセイからの映画化って多くないですか。メディアミックスというやつですね。でもそれくらい名作が多いということなのでしょう。もしくはKADOKAWAがその点上手なのかな。これは大人の事情ですね。
でもこの「ねこじい」、勝手に略しましたけどね、ねこじいは絵が良い。ものすごく良い。
調べてみると元々イラストから始まった企画らしいです。
なんというか、ほんわか心に沁みる画風とでもいいましょうか。表紙を見ていただいても分かりますよね。
おそらく日本人は心の底ではこういった画風が好きなんだと思いますよ。トゲが無くて肌に優しい感じです。分かりますか笑
このコミックエッセイはどちらかというと、何十年も人生を経験して来られた諸先輩方に読んで欲しい一冊です。
そうですね、50歳、いや、60歳、う〜ん、70歳超えてから読んで欲しい。
わたしたちの世代、ちなみに私はマツザカ・ヒロスエ世代ですが、わたしたちの世代が親にプレゼントするのも良いかもしれません。
うん、それが良いかもしんない。